賢く活用!ものづくり補助金!
ものづくり補助金、耳にしたことはあるけど申請方法が複雑で審査も厳しいと最初から諦めている方も多いかと思います。しかし、補助金申請が通れば補助される額面も大きく、新しい機材の導入や機器の設置などを検討されている方には是非ご確認頂きたい内容となります。
今回はものづくり補助金についてご案内致します。
※本記事は2022年2月時点での内容となっております。事業内容が変更となっている場合もございますので予めご了承下さい。
≪ものづくり補助金とは?≫
ものづくり補助金は略称で、
正式には「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」
という名前になります。新しいサービスや試作品の開発、ものづくりの生産プロセスの改善を行うための設備投資費用等の一部の支援を目的とした中小企業庁と独立行政法人中小企業基盤整備機構が制度化した補助金です。ものづくり補助金には「通常枠」「回復型賃上げ・雇用拡大枠」「デジタル枠」「グリーン枠」と様々な枠が設けられていますが、ここでは一般的な「通常枠」でご案内致します。
≪ものづくり補助金の申請対象者は?≫
ものづくり補助金が申請できる対象者には条件があり、
① 補助金を申請する時点で、すでに創業している事業者
これから創業する、もしくは建設予定という方は申請できません。
② 資本金または従業員数が一定水準以下の小規模事業者・中小企業
例えば小売業の場合、資本金が5,000万円以下または従業員数50人以下が対象となります。
③ 賃金引上げ計画を従業員に表明している
賃金引上げ計画とは
1.事業計画終了までに従業員への給与支給総額が年率1.5%以上増加。
2.事業計画終了までに最低賃金を地域最低賃金+30円にする。
3.事業計画終了までに付加価値を年率平均3%以上増加する。
(付加価値=営業利益+人件費+減価償却費)
以上の内容を事前に従業員に表明し、申請時にその計画書を提出。
上記の3項目の条件を満たしていなければ申請できません。
≪ものづくり補助金の申請期間は?≫
ものづくり補助金申請は令和2年3月10日から公募が開始され、1次2次と公募が行われ、
現在は9次受付中(2022年2月8日17時締切)となります。
10次応募受付開始は2022年2月中旬予定となります
≪どれぐらいの補助が受けられる?≫
第9次受付分までは一律1,000万以内としていた通常枠の補助上限金額が第10次受付分から
変更となり、従業員の規模に応じて上限額が設定されます。
≪申請方法は?≫
ものづくり補助金申請は「ものづくり補助金総合サイト」から電子申請でのみ受付可能で、郵送での受付は行っていません。
ものづくり補助金総合サイトから電子申請システムページへログインし、必要事項の入力と必要書類の添付を行いデータ送信し申請します。
ものづくり補助金総合サイトURL
「ものづくり補助金総合サイト」から電子申請を行うときは、事前に「Gビズ」というサイトから「GビズID」を取得する必要があります。GビズIDを取得するにはGビズID運営センターに書類を提出する必要があり、ID取得まで2週間ほどかかります。
GビズサイトURL
≪申請すれば補助金は必ずもらえる?≫
ものづくり補助金は残念ながら申請すれば必ず受けられるものでは無く、採尺率も30%~50%と言われています。審査は書面審査のみで面接などは無いことから、いかに申請書類づくりが重要かが分かります。採尺審査にはいくつかの加点項目があり、いかに加点項目で得点を上乗せして採尺率を上げるかが重要となります。
ここまでの説明で、「やっぱり手間と労力だけかかって結局申請通らないんじゃないの」と思われる方も多いかと思います。たしかに個人でここまでの複雑な内容を調べ書類作成するにはかなりの手間と労力がかかりますので、税理士や行政書士のような専門家にお願いするのも一つの方法となります。
専門家に依頼するにはそれなりの依頼金が発生しますが、専門家による事業計画書の作成で採尺率も高くなり、結果得られる効果も大きくなります。
ここで、ものづくり補助金申請に必要な事業計画書の書き方の一例をご紹介します。
一例の事業内容は写真スタジオ店(学校撮影、ロケーション撮影、スタジオ撮影)、
ラボ機銀塩プリンターからドライプリンターへの切替の申請内容となります。
① 事業概要の記載
1.現状の取り組み内容の記述
・事業所の概要、経歴を記載。
創業から現在に至るまでの経歴、事業所の取り組みなどを紹介。
2.提供する主なサービス
・学校写真や商業写真の取り組み内容の記載。
・スタジオ撮影やロケーション撮影の取り組み内容の記載。
② 当社の強みをアピール
1.受賞歴や提案力をアピール
2.独自の宣伝方法を用いた集客力のアピール
3.今後の新たなビジネスへの取り組み
③ 当社の課題を記載
1.経営課題の記載
・少子化による学校撮影ビジネス縮小をカバーする施策案
・コロナ禍でのブライダルビジネスの変化に対応する施策案
2.技術課題の記載
・銀塩処理による問題をドライプリンター処理でいかに改善できるかを記載
・新規導入のドライプリンター詳細を記載。
・機器入れ替えによる妥当性と優位性を記載
④ 期待する取組の効果と成果
1.技術面、品質面、生産面において現状と事業計画後の目標を明記する
⑤ 中小ものづくり高度化法との関連をアピール
1.中小ものづくり高度化法12分野から最低1分野との関連性をアピール
⑥ 本事業実施の体制を記載
1.ドライラボ機設置に関してのメーカー作業体制、設置側の事業者体制を記載
2.事業者側の人員体制を個々の経歴や能力など項目に分け明確に記載
3.ドライラボ機の導入スケジュールを見積もりから導入、設置後の操作方法の
教育まで項目ごとに分けて記載
⑦ 財務状況の記載
1.売上増加率などの現在の経営状況をまとめ、今回の事業計画にかかる経費総額
が賄える財務状況を記載
上記内容はあくまで一例となりますので、これから申請を検討されている方の申請内容や事業内容に置き換えてご参考いただければ幸いです。
その他の疑問・質問等がございましたら、是非下記へお問い合わせ下さい。