実はよくわかっていなかった!カラーマッチングの世界…よく聞くsRGBとかAdobeRGBって何?
デジタル画像を扱う上でそこかしこに出て来るカラーマッチング。
先日のディスプレイの記事でもチラッと触れましたが、CMYKやらRGBやらプロファイルやら、、、何を意味するのかはなんとなくはわかるけど、説明してと言われるとちょっとキビシイ。
そんなことからカラーマッチングについておさらいを兼ねて色々と調べてみました。
そもそものカラーマッチングの定義とは!?
単語のとおり、色を複数機器で合わせる事をカラーマッチングといい、それぞれの機器を調整することをキャリブレーションと言います。
現在のデジタル画像の場合、ディスプレイ・プリンタとマッチングすることが目的で、その際、一定のルールを設けておかないとディスプレイやプリンタが自分勝手に色を補正してしまい、思っていたものと違う仕上がりになる・・・ということがよくあるのです。
マッチングのルールはプロファイルから始まる
その為、統一ルールとして存在するのがカラープロファイルというものになります。
カラープロファイルを扱う上での代表的な色空間としてとしてsRGBとAdobeRGBがあります。
ここで豆知識なのですが、AdobeRGBは特に緑の表現力が高く、sRGBよりも広い色域を表示できます。
ですがそれは、ディスプレイがAdobeRGBに対応しているのが前提で、もちろん出力するのであればプリンタもAdobeRGBに対応したものが必要になります。
現在、AbodeRGBの色域をネイティブに出力できるプリンタやディスプレイは非常に少ない為、無難なのはsRGBプロファイルとなります。
ちなみにデジタルデータがAdobeRGB・ディスプレイもAdobeRGB。でもラボがsRGBだった場合、色の濃度が濃くなる傾向にあります。トーンジャンプの原因にもなりますので、作業時からプロファイルはラボさん指定の物にした方が無難です。
色を完全に一致させることは可能なのか!?
カラーマッチングの際、よく聞かれる質問の一つに色を完全に一致させることは可能かと聞かれることがあります。
結論からいいますと、100%合わせることは不可能で、ディスプレイは透過原稿(加色法)で有るのに対し、プリントは反射原稿(減色法)で色を表現しています。カラーマッチングの目的はあくまでそれらのズレを小さくし、より意図した表現の物をプリントなどに反映させるというのが目的なのです。
人間の色覚も結構アバウトなもので、個人差や時間によっても認識度合いが変わってきます。ここで一定のルールを設けたのがプロファイル…というわけなのです。
いろいろ奥が深いカラーマッチングの世界
今回お話しをしたプロファイルについてですが、
- デジカメ・ディスプレイ・プリンタすべて同一のプロファイルが望ましい
- 基本はsRGBで環境が許せばAdobeRGBでの作業もアリ
- プリントやアルバムが最終成果物の場合はプリンタやラボのプロファイルを確認
- 画面とプリントの色完全一致は不可能
と、いうことがわかりました。
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