自社でデータ化にトライしてみた!~フイルムスキャン編~
ドキュメント編に続く「写真・アルバム編」は様々な状態で保管されている写真をスキャンしてみましたが、ドキュメントスキャンに比べてかなりの間がかかりました。気を付ける点にもずいぶん違いがあり、取り扱いに注意が必要なケースでは、慎重に作業を進めなければならないこともわかりました。
▼過去の記事はこちら
①自分でデータ化にトライ!A4サイズドキュメント編
②自社でデータ化にトライしてみた!~写真・アルバム編~
ドキュメント編、写真・アルバム編に続く今回は、最大の難所であるフイルムスキャン編をお届けしたいと思います。
最終的には【当社のサービスを利用させようという魂胆】に変わりはありませんが、ご覧になった皆様が、
「今まで手をつけていなかった書類や資料のデータ化に取り組んでみよう!」
という気持ちに、少しでもなって頂けましたら幸いです。
やっぱり仕分けから!
フイルムスキャンを進めていくにあたっても、これまでと同様にフイルムの種類や形状、保管の仕方などで分けて整理していきます。
ただし!コチラもこれまで同様ですが、
○時系列 (基本的には古いもの順でしょうか・・・)
○保管場所 (営業所ごとの保管だったり・・・)
○管理部署 (「部」や「課」などで分けていたり・・・)
などの、会社や組織で決められた分類があればそちらを優先してください。
<フイルムの形状や保管の状態>
フイルムの多くは透明か半透明のビニールシートに4~7本くらい入った状態で保管されていると思われます。
そのうち、入っているフイルムの上下に小さな穴がたくさん開いたもの(35mmフィルム)と
もしあれば、穴の空いていないもの(ブローニーフィルム)とに分けましょう。
(当社にはありませんでした!)
そのほかに、プラスチックのカートリッジに入ったままのもの(APS)、
一枚ごとにマウントされたもの(マウント)、
はがき大の大きなフイルム(大判フイルム、4×5)もあれば、
それぞれ分けてください。
<フイルムの種類>
次に、フイルムの色で分けていきましょう。
光に透かしたときに全体が茶色っぽくて、色の判別がつかないもの(ネガフィルム)が多いと思いますが、
中にはフルカラーのもの(ポジフィルム)や、
薄い紫色や灰色に近いもの(白黒フィルム)があるかもしれません。
それぞれのフイルムサイズ毎に、「ネガ」と「ポジ」と「白黒」で分けてください。
※これは「ネガ」と「ポジ」と「白黒」ではスキャンする際のスキャナーの設定が違うので、まとめておくと後々効率的にスキャンできるためです。ただし優先順位は低いので、できれば、で結構です。
カートリッジに入ったもの(APS)は・・・
ちょっとハードルが高いので、今回はそっと元の場所に戻しておくか、弊社にお任せください。笑
さぁ、スキャンに取り掛かりましょう!
とは言ったものの、すでに気分が乗りません・・・。
職業柄、これまで大活躍のコピー機ちゃんが使えないことがわかっているからです・・・。
今回は写真用のスキャナーを使用してフイルムのスキャンを進めていきます。これはフイルム取り扱い時に共通して言えることですが、指紋がつかないように端の方を持つか、なるべく手袋を着用するようにしましょう。
(泣く子も黙る、エプソン社のGT-X970パイセンです)
このような写真用スキャナーをお持ちでなければ、比較的安価なフイルムスキャナーをご検討されてもよろしいかと思います。ただ、スキャン機能に制限があることが多いので、事前に十分調べたうえで導入なさってください。
まずは恐らく一番多いであろう、「35mmフイルム」からです。たいていの場合、6コマないし数コマごとに切断されていると思いますので、1本ずつ取り出してスキャンしていきます。
(2本分をはめた状態です)
スキャンに使用するソフトやそのバージョン、解像度(画質)によっても差が出ると思いますが、2本分12コマの連続スキャンでおよそ7分半かかりました。ざっくり1コマ40秒ほどでしょうか。
続いて「マウント」をスキャンします。中身はポジでしたが、1コマ50秒ほどでした。スキャナーのヘッドの作動時間を考えますと、ネガもポジもスキャンにかかる実時間には差がないと思われます。
マウントははめるのは楽なのですが、このスキャナーでは最大12コマしか入らないので、作業効率としてはさほど良くありません・・・。
当社にはブローニーはなかったので、最後は「大判フイルム(4×5)」に取り掛かります。
上の35mmやマウントと比べると、大きいのが分かります。こちらはさすがに1コマ3分ほどかかりました。
(クドイようですが、スキャンの際の画質に因ります・・・)
画面ではわかりにくいかもしれませんが、フイルム面積が大きい分、ゴミやらホコリやらが盛大に入り込んでいました。実はそのあたりも、自社でスキャンする上での大変重要なポイントだったりします・・・。
これまでのまとめと、お待ちかねの(?)宣伝です!
さて、今回の「自社でデータ化に取り組んでみた」シリーズはいかがだったでしょうか。
少々長くなってしまいましたが、フイルムをスキャンする際に気が付いた点、注意すべき点についておさらいしておこうと思います。
<フイルムスキャンを行う際に気をつけたいこと>
○ドキュメントスキャンはもちろんのこと、写真スキャンに比べても時間がかかります。気を確かに・・・!
○スキャンをする際、オモテ・ウラに十分注意してください。フイルムは、文書や写真のように裏からはスキャンできない、ということがありません。もう一度言います、オモテ・ウラに注意してください・・・!
○スキャンする際の解像度に注意してください。写真は300から600dpi程度が一つの目安になると思いますが、フイルムは面積が小さい分、1,200~2,400dpi程度の設定になるかと思います。写真と同じようにスキャンしてしまうと、懐かしの「ガラケーの写真」みたいなガッサガサの画像になってしまいます・・・。
○大判フイルムのスキャン時に触れましたが、ゴミは大敵です。ブロワーなどで可能な限りゴミやほこりを取り除いてからスキャンしましょう。
○最近は安価で便利なフイルムスキャナーも発売されています。そちらを導入される場合は、保管されているフイルムに対応できる性能であるかどうか、事前に十分調べてください。
○少ないとは思いますが、カートリッジに入っているAPSフイルムがあれば、無理に開けないようにしましょう。
続いて、全体を通してデータ化する際に気をつけたいことをお伝えしていこうと思います。もちろん当社のサービスを利用していただくための布石でもありますが、それも含めて判断材料の一つにしていただければ幸いです。
○取り扱い注意!
文書はともかく、写真やフイルムは丁寧に取り扱ってください。意外に表面は傷つきやすく、デリケートです。そして指紋もつけないように注意しましょう。
○長期戦になることを覚悟してください
とにかく時間がかかります。その点は相当な覚悟を持って取り組んでください。かくいう筆者もこの企画を始める前は軽い気持ちでした・・・。
・実際のスキャン時間はもちろんですが、写真やフイルムをアルバムなどから取り出して、スキャナーに並べて、またアルバムに戻す、といった作業にもちゃんと時間はかかります。
・スキャンしたら終わり!ではありません。スキャンデータをフォルダごとに分類したり、フォルダに名前をつけたり、今度はデータの整理が始まります。
○カビや経年劣化に注意してください
・文書はそうでもないと思いますが、写真やフイルムはカビが発生したり、品質が劣化し始めているものが含まれている可能性があります。写真同士やビニールにくっついたりしているものが見受けられた場合、早めのデータ化をお勧めします。
データ化はいつかはしようと思っても、必要に迫られない限りなかなか取り組めないものだと思います。今回の記事も読んでくださった皆様の参考になれば・・・と言いつつ心をヘシ折るような内容でしたが、そんな皆様のために弊社ではデータ化のお手伝いをしております。
ぜひご相談ください!そしてお任せください!
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