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写真館がX-T2・GFXに惚れ込む理由は?富士フイルム様に聞いてみました

プロの撮影現場で富士フイルムのミラーレスカメラが徐々に浸透しつつあるのはご存知でしょうか?

「たしかに、富士が中判デジタルカメラを発売したらしいなあ」

「5000万画素で確かに色もキレイらしいけど、さすがに高すぎるよ」

 

・・・いやいや違うんです。

 

たしかに富士フイルムのミラーレスカメラといえば、中判ミラーレスのGFX50Sを連想される方が多いと思います。

でも「GFXだけ」じゃないんです!

いま、写真館の関係者の中で静かなブームになっている富士フイルムのカメラといえば、そうAPS-Cミラーレス機、X-T2です。

軽量のミラーレスでありながら、とにかく「色がいい」という評判を聞かれる方も多いのではないでしょうか?

筆者も色々なお店の方からお話を伺っているのですが、

「趣味用に軽いカメラが欲しかったんだけど、思ったよりも色が好みだった」

「撮影会やサブのカメラとして、X-T2を使っているプロカメラマンが増えているらしいよ」

といった評判を本当によく聞くようになりました。ウソじゃないですよ、本当です。

実際、ネットで検索するとプロカメラマンの方によるXシリーズに関する様々なレビューがアップされています。

(参考:富士フイルムのX-T2はウェディングフォトの現場で使えるかhttp://www.masatokubo.com/blog/2017/9/29/x-t2 MASATO KUBO様 現場で使ってらっしゃる方の意見なので大変わかりやすいですよ!)

もっとも、皆さんが気になるのは「結局スタジオ撮影でどうよ?」ってところですよね。

そこで、今回は富士フイルムイメージングシステムズ株式会社のプロマーケティングチームのマネージャーをお招きして、ぶっちゃけ話をうかがってみました!

 

目次

  1. なぜXシリーズが写真館に広がりつつあるのか?
  2. 富士フイルムのカメラと営業写真館の関わり
  3. jpegでもRAWでも分かる「フジの色」へのこだわり
  4. どうしてフルサイズじゃないの?秘密はレンズにアリ
  5. GFXとX-T2は「使い分けられる」
  6. 続々と対応するストロボ機器、プロ向けの環境が整いつつある
  7. まとめ

 

なぜXシリーズが写真館に広がりつつあるのか?

今回、お話をうかがったのはプロマーケティングチームの高麗(こま)様。

長年に渡って営業写真館にプロ部門として携わってたとのことで、現在はGFXの御商談を専任されています。

富士フイルム様の中でも、写真館様からのフィードバックが真っ先に届く部署。写真館のカメラ事情をよくご存知で、メーカーの視点とユーザーの視点、両方からお話をいただきました。

 

――最近、写真館のカメラマン様で、富士フイルムのミラーレスを所有される方が本当に増えましたよね

高麗氏:おかげ様でだいぶ普及してきました。特に今のX-T2のシリーズが発売(※昨年9月)から、評価をいただきつつある状態です。

 

――もともと写真館向けだったというよりも、写真館の方がポテンシャルを見出して口コミで広がっている印象があります。何かキッカケがあったのでしょうか?

高麗氏:写真館の業界の中でも、影響力のある方々に続々と目を留めていただいたのが大きいです。それこそ、色作りの面で評価いただいて。

併用するのみならず、他社様のフラグシップ機からレンズごと切り替えていただく方もいます。若手写真館オーナー様の団体であるPGC(http://www.pgc.jp/)でも広めていただいてます。

 

――PGC所属の写真館様で話題、というのはよく聞きます。具体的にどういう方がいらっしゃいますか?

高麗氏:PHOTONEXTや当社セミナーでも講演いただいた吉田弦矢様(イナバフォトスタジオ様 http://www.inabaphoto.com/)にはPGCの中でも推していただきました。

吉田弦矢様はロケの撮影でも機材を結構持っていく方なんですけど、「X-T2にすることで嵩張る機材を減らせますよ」とアピールしていただいて。まずロケ撮の物理的な荷物削減に貢献できる。

それだけでなく、JPEGの撮って出しで使える点を評価いただきました。撮影の後の時間と手間の削減にも使えると。この影響は大きかったですね。

あとは、フォトルプロでも取り上げていただいた、岸本茂樹様(三愛フォトスタジオ様 http://www.sanaiphoto.co.jp/)でも色の良さや瞳AFの速さの面で導入いただいてます。

 

――ミラーレスになって、携帯性と色のクオリティの面を改めて評価いただいている、と

高麗氏:もっとも、一番初めは「見た目がちっちゃい」っていう声もありましたし、信頼性の面でも営業写真館の中では高くなかったんですけどね。

それでも、実際に使っている方の声があれば、メーカーがいうのも何倍も説得力があったようで。

メインで使ってるかは別としても、業界の中でXシリーズを使用するトレンドというのは確かにあると思います。

 

富士フイルムと営業写真館の関わり

――富士フイルム様のデジタルカメラと言えば、S5 Proは今でも多くの写真館様が使ってらっしゃいますよね。S5 Proの色が好きで、何台もバックアップを持ってらっしゃる方もいるとか。

高麗氏:たしかに、S3 Pro、S5 Proは色作りの部分と豊かなダイナミックレンジで写真館様でも高い評価をいただきました。

 

――そんなS5 Proの色作りを気に入っていた方にXシリーズはいかがでしょうか

高麗氏:レンズのマウントは変わりますが、色作りはフィルムシミュレーションを始めとして、S5 Proからの系統を継いでいます。

撮っている段階のjpegで完成するような設計思想なんですよね。

だからS5を使っていた方は是非とも使っていただきたいですし、これまでRAWでフイルムの色を作っていた方にもオススメです。

 

jpegでもRAWでも分かる「フジの色」へのこだわり

高麗氏:例えば、フイルムのときにNSっていうフイルムがあったんですけどね。一般の方が使うフイルムよりも滑らかなトーンカーブで、人肌のハイからシャドウ部にかけての色のつながりが評価されてました。

デジタルになってから、その辺りが気になっていた方にはXシリーズの「PRO Neg Std / Hi」をぜひ使ってみて欲しいです。

 

――jpegの段階で理想の色で撮れるから、後工程の時間が減らせるんですね。ただ、一方で、色にこだわってRAWから色を立ち上げていく写真館様もあります。

そういった方でもLightroomなどのカメラキャリブレーション機能を使えば、富士フイルムの色を使っていただけるのでしょうか。

高麗氏:Lightroomにもプロファイリングがありますが、カメラ本体のエンジンで掛けるエフェクトとは微妙に異なります。

そこで、間もなく提供を開始する「X RAW STUDIO」というソフトが活きてきます。

http://fujifilm.jp/information/articlead_0505.html

 

このソフトでは、パソコンとカメラをUSBでつなぐことによって、カメラの画像処理エンジンを使ってRAWを処理できるようになります。

カメラ内RAW現像ってあるじゃないですか。それと同じものを、普通のRAW現像ソフトのようにパソコン画面でエフェクトを見つつ編集できるイメージです。この機能を使えば、RAW現像の際にもカメラ本来のフィルムシミュレーションを使うことができます。

 

――そういった営業写真館の「色」へのこだわりって、最終的なプリントがあってこそだと思うんですが、プリントとの相性は意識されてますか?

高麗氏:そこはまさに当社の会社が理想としているところです。

データが最終商品になることも増えつつある中で、プリントして使っていただける写真を当初から目指しています。

プリンターを持ってらっしゃる写真館で、

「他社のカメラを使っていたときよりも、写真に焼きやすくなった」

という声を聴くこともあります。

やっぱりインプットからアウトプットまで統一できるのが当社の強みなので。

撮って出しの「JPEG(=データ)」のクオリティだけでなく、最終的な紙にしたときの品質も感じていただけると思います。

 

――すぐにプリントできる色で撮影できるという点では、ラボ機を店頭に常設していて証明写真を撮ってらっしゃるプリントショップにもオススメできそうです

高麗氏:そういうお店にはX-T20が実用的ですね。X-T2の弟分のようなカメラですが、カメラのグレードが違うのにセンサーもエンジンも同じなので。そんなメーカーってなかなか無いですよね。費用を抑えて、フラグシップと同じ色で撮れます。

 

フルサイズを選ばなかった理由はレンズが良いから

――「費用を抑えて」という面では、他社に比べてボディもレンズも安いですよね

高麗氏:もともと安さとコンパクトさを重視して、APS-Cセンサーを選んだところはあります。

APS-Cでも、フルサイズに負けない解像感をレンズで出せばいいんじゃないのか、と。なぜならX-T2に搭載されたX-Trans CMOSというセンサーの良さもあります。

ローパスフィルターをとってしまった上にモアレや偽色も少ないので、クリアな画像が得られる。

そのクリアなセンサーと解像感のあるレンズがあれば、むしろAPS-Cのほうがレンズの設計サイズもセンサーのコスト面も抑えることができます。だからフルサイズにこだわらなかったんです。

特にレンズは、もともとフジノンレンズのノウハウもあるので。レンズの部分は当社は絶対妥協しません。

 

――光学的な絶対の自信からきているんですね。写真館向けのおススメレンズはありますか?

高麗氏:営業写真館様ならなんといっても、35mm F1.4(35mm版換算53mm相当)の単焦点が定番です。

フォトルプロ商品ページ: http://728oroshi.jp/product.php?id=1426

 

レンズ設計上無理がないというか、一番ベストで作りやすいレンズです。小さくて地味なレンズに見えますけどね。単眼だと、56mm F1.2(35mm判換算85mm)も評価がとても高い。

フォトルプロ商品ページ: http://728oroshi.jp/product.php?id=925

 

ズームレンズだと、16mm-55mm F2.8 、

フォトルプロ商品ページ: http://728oroshi.jp/product.php?id=1444

これも他社の同じクラスのレンズよりも安価に感じるのではないでしょうか。

 

GFXとX-T2は「使い分けられる」

――レンズの力でAPS-Cでもフルサイズ並みの画質を得られる。だからこそフルサイズを飛び越えて、GFX50Sという中判ミラーレスカメラが出たんですね。
X-T2からGFXをご検討される写真館の方も多いのではないですか?

高麗氏:Xシリーズで評価いただいたダイヤルの操作性やSシリーズ譲りの色作りも共通してます。X-T2を買って、GFXが気になってくるお客様は多いと思います。

ただ、GFXはやっぱり「併用」するカメラだと思うんです。もともとフイルムの時代は、学校撮影なんかでもスナップと集合でカメラを使い分けてましたよね。だからそのように、スタジオでしっかりしたポートレートを撮るときはGFXで、普段の撮影やスナップはX-T2、といった使い分けもいいと思います。

逆に、GFXを導入された営業写真館様で、操作性の共通面を気に入っていただいてX-T2を導入いただくこともありますね。

 

続々と対応するストロボ機器、プロ向けの環境が整いつつある

――GFXと他社のカメラやX-T2を使い分けて「システム」が組めるんですね。

写真館でシステムといえば、カメラを変えるとストロボ機材の連動なども見直す必要があります。他社製ストロボ機器を今後の展望はいかがでしょうか。

 

高麗氏:まず、ストロボ機材でいうとコメット様からDm-360 のDm-コントローラーのフジ仕様が来春発売になります。こちらを使えばGFXなら1/4000秒、X-T2なら1/8000秒のハイスピードシンクロが可能になります。

コメット様のDm-360というと、ワイヤレスでバッテリー駆動で「スタジオをすっきりさせて、ロケにも持って行きやすい」機材です。その流れにXシリーズも同調したかったんですよ。

やっぱりロケって写真館でも多くなりましたよね。外で使うときに、富士フイルムのカメラを評価していただいてるお客様でも、

「せっかくF2やF1.4のレンズが出てきたのに、活かせないじゃん!」みたいな・・・

「開放で使って露出合わせでシャッタースピードをいじりたいのに、なんでシンクロできないんだ!」って。

そういった声にコメットさんが公式で対応していただいたわけです。

だから、カメラ周りをスリムにさせたいこれからの営業写真館様にも、推せるようになりました。

あとは先日、東京ではFUJIKINAというファンミーティングイベントがありました。そこにはコメット様はもちろん、ニッシン様、プロフォト様にもセミナーで協力いただいて大変好評で。ストロボメーカーさんとはそういった形でも足並みをそろえていきたいですよね。

 

――コメットさんと言えば機材のサポートやアフターケアも充実されているからこそ、写真館様からの評価も非常に高いメーカーです。

富士フイルム様のカメラのアフターやサポートはいかがでしょうか?

高麗氏:サポート・アフターの面でいうと、富士フイルムもプロフェッショナルサービスがあります。(https://my.fujifilm.jp/fps/index.html)

とくにGFXなどになると2台所有されるのは価格面でも難しいので、修理代替機の翌日手配などの面でお役に立てると思います。

あとは、富士フイルムのカメラの特徴として、ファームウェアアップデートをこまめに対応しているところがあります。不具合改善だけじゃなくて、新しい機能が追加されたりAF精度が向上したり。過去の機種でも、必要に応じてファームウェアアップを提供します。

だから、今後ハードの後継機種が出たとしても、ソフト面ではまだまだ向上の余地があるんです。


 

――色々とお話をたくさんいただきました。最後に、改めて営業写真館のお客様にアピールしたいことはありますか?

高麗氏:色が良いとかクオリティのお話が多くなったんですけど、カメラの選び方ってやっぱり用途によると思うんです。当社のカメラでも、用途に合わせてGFXを導入されることもあれば、X-T2を選んでいただくこともあると思います。

私もデモの実演でも写真館さんにおうかがいさせていただいてますので。

だから、まずはデモ機を手に取っていただき、ご自身のスタジオで撮ってみてほしいです。

あとは、写真館の方からは今後もどんどんこちらとしても声を聴かせていただければと思います。それこそPGCもご支援させていただいてる環境にあるので(注:富士フイルム様はPGCの後援)、今後はそういうつながりからもお力になれればと思います。


 

以上、いかがだったでしょうか?非常に長時間のインタビューとなりましたが、お付き合いいただきましてありがとうございました。

実は今回、GFXの勉強会も併せて行われたのですが、全編を通して「一度は写真館の方に手に取って欲しい」という富士フイルム様の思いが伝わってくるようなお話でした。

写真館様が広めていただき、さらにそれにメーカーが応える。そんな双方向で歩み始めつつある富士フイルム様のXシリーズとGFX。

そのお手伝いをナニワ商会もぜひともさせていただければと思っています。

 

X-T2はフォトルプロでも販売中です!

本体:http://728oroshi.jp/list.php?c_id=36

レンズ:http://728oroshi.jp/list.php?c_id=82-122-123-124

 

GFXに関しては、デモ実演をさせていただいております。今回の記事でご興味を持った方は是非一度お問合せフォームからお問合せください!

最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

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株式会社ナニワ商会 小笹(コザサ)

株式会社ナニワ商会 小笹(コザサ)

卸事業部 大阪営業所 愛機のOLYMPUSを片手に、大阪エリアで営業する入社一年目です。 業界について勉強中の身ですが、皆さんのビジネスに、ご参考となる記事を書ければと思います。 おはようからおやすみまで、スマホを手放せない末期のネット依存患者です。 ライフワークは音楽制作と読書。ギターと村上春樹を語らせると手がつけられなくなります。

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